2017年1月8日 日曜日
この作品は、昨年の真夏に撮影した日本一小さなトンボ、“ハッチョウトンボ”。体長は、わずか2㎝ほどの本当に小さなトンボ。世界でも最も小さなトンボの部類に入る。夏の暑いときに元気に飛び回っているが、撮影するこちらはたいへんだ。汗だくで探し求め、炎天下で必死に撮影しなければならならない。スポーツ飲料は、とても一本では足りない。今回は、35度を超える猛暑日の中、二日間にわたって2リットル以上を飲み干した記憶がある。
ハッチョウトンボは、観察を続けていると、たいがいは太陽の方向におしりを向けて止まっているのがわかる。朝の太陽が低い位置にある時間帯は、体を水平にしている。だが、太陽が上に昇るにつれて、次第におしりを上げていく。そして太陽が真上の位置になる頃は、ご覧のような逆立ちの勇姿を披露する。つまり、太陽光線と平行の姿勢を取ることによって直射日光を最小限にとどめ、熱さによる体力の消耗をできるだけ少なくしているらしい。君は、小さな体ゆえにバテやすいということなのか。では尋ねたい。それならば、なぜ日陰に行かないのか。なぜ、逆立ちをしてまでわざわざ暑いところでにいるのか。止まる草に、場所に、特別な何があるというのか。ぜひとも、聞いてみたいのだがなぁ。